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【岐阜板取】絵画の池から妖怪の森へ|美しい季節に幻想の道をたどる

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全国にあじさいの名所があると思いますが、今回は岐阜県関市板取のあじさいロードを紹介します。

訪れたのは2020年7月上旬。行く先々にあじさいが咲き誇っていました。

あじさいロードそのものは文字通りあじさいの咲く道ですが、行きついた先は衝撃的で、美しくも妖しい異世界の風景に遭遇しました。

皆さんも一緒に、絵画とファンタジーの世界に旅しませんか。

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三光寺は関市板取ではなくすぐ隣の山県市にありますが、あじさいの名所ということで、ここからスタートしましょう。

真言宗のお寺です。

日本古来の品種である「山あじさい」が中心で、8,000株、百数十種のあじさいが咲くそうです。

額あじさいと同じように額咲きの、やや小ぶりの花が、周辺の自然の風景に溶け込んでいます。

三光寺

右は中心にある本当の花が、はじけるように咲いていますね。意外にきらびやか。

左は咲く前です。これまたビーズのようで、すてきです。

涼し気な白いあじさい。

一つ一つの装飾花が細かいです。

ヨーロッパの庭園にでも咲いていそうな気がしませんか。

三光寺にはもう一つ、近頃有名になってきた「マネの池」があります。

最初はあの有名な「モネの池」の間違いでは?と思ったのですが、そうではありませんでした。

「マネ」も「モネ」も実在した印象派の画家ではありますが…?

実際に見て、なるほどと思いました。

板取の「名もなき池(通称モネの池)」の「真似マネ」なんですね(笑)

よく似ています。

三光寺から少し少し東南の、大きな交差点から国道256号に入ると、もうこれがあじさい街道・あじさいロードと呼ばれる道です。

途中、静かな山の中に道の駅「ラステンほらど」があります。

こういう所で、地元産の野菜やきのこ、山菜とか薬草とかを見つけるのが好きなんですよ。

観光案内図も確認して、板取川に沿って北上し、21世紀の森公園まで行くことにしました。

ここの「株杉」というのを見たいんです。

256号は途中で大きく右に折れ、板取を離れていきますが、代わって県道52号があじさいロードとして続きます。

なんと郡上の白鳥まで行けちゃうようですよ。

モネの池は、あじさいロードからも見える根道神社の参道横にある、小さな池です。

元々伏流水を利用した灌漑用に整備された池で、名前もなかったような池なので「名もなき池」なのです。

今も周辺は田んぼで、この時季は水がふんだんに流れ込んでいます。

まるでフランスの印象派の画家、クロード・モネの「睡蓮」の絵のようだと話題になり、2015年頃からSNSで拡散されて、今では観光地となりました。

本物のモネの絵に鯉は描かれていませんが、さまざまな色の絵の具が使われているので、ここにも鯉の色が加わると、小さな橋といい本当にモネの絵画のように見えるんです。

モネの池

下手な写真ですが、加工はしていません。

光の加減で緑っぽかったり、青っぽかったりします。

ハート模様の鯉がいるというので、そっちの方に関心が向く方もいらっしゃいますが、池全体の景色も楽しんでくださいね。

いつまでも美しい池であって欲しいものです。

モネの池の奥にも「白谷のあじさい園」があります。

こちらにも山あじさいが。

私はあじさいロードのこの先は今回が初めてなので、先を急ぐことにします。

板取川は鮎の友釣りができる場所がたくさんあるようで、川に降りる入り口が幟で示してあったりします。

そして鮎を食べさせてくれるお店も、大小いくつか見られます。

私が入ったのは、モネの池から少し上流に行ったところの「徳兵衛茶屋」さん。

こじんまりしたお店ですが人気店のようで、近くに駐車場が第1・第2といくつかありました。

落ち着いた趣のある内装と、眼下に板取川の清流が見える窓際の席。

セルリアンブルーの渓流と白い水しぶきが、窓枠で縁取られて絵のよう。

注文したのは「いわな定食1,400円」、お値段も手頃。

天然鮎か岩魚か迷いましたが、岩魚って鮎より貴重なのでは?

さすがに養殖ものだそうですが、丁寧に下処理してあり、焼き加減も良い感じ。

頭からしっぽ、骨まで丸かじりでいただきました。ごちそうさまでした。

あじさいロード周辺には、キャンプ場も所々に見られます。

川の対岸に見えるキャンプ場を過ぎると、左側の山の斜面に、あじさいの群生がありました。

後から知ったのですが、この上にきれいに整備された「一里保木あじさい園」があるんです。

右に伸びる分岐の道はオートキャンプ場に続く道でした。そこにもあじさいが。

写真を撮ってから、国道256号に戻り、その先に向かいます。

さて県道52号をどんどん北上し、標識に従って右折すると21世紀の森公園に着きます。

こちらも斜面一面のあじさいがきれいです。よく手入れされている感じですね。

21世紀の森あじさい

駐車場に停めたら、この坂道を登って行きます。

薄暗い森の中にもあじさいが続いています。

「株杉」はこの先です。

株杉

上から見た、駐車場と遊具のある公園です。

この他にも先程通ってきた斜面の上に、森林学習展示館・木工体験実習棟・自然遊歩道などがあり、この先の自然観察道を登って行くと、最終的に奥の蕪山頂上までのウォーキングコースになります。

展示館と実習棟を下に見てほんの少し進むと、いきなり大きな「株杉」が迎えてくれました。

だんだん妖しい風景になるならわかりますが、左側はあじさいがきれいに咲いている普通の山道で、右の山側の道端にこれが立っているんです。

「何これ!」ではありませんか?

もう少し先に行くと標識が立っており、自然観察道の小さな石段を登って行くと、「株杉の森」と呼ばれる群生地に入り込むことになります。

かなり急で所々足元が悪いですが、トレッキングシューズかスニーカーで、ぜひ入り込んでみて下さい。

1本や2本ではありません。

観察道を辿って奥に進み周りを囲まれると、まるでアイルランドか北欧の、ファンタジー映画の舞台のよう。

ドワーフと呼ばれる妖精?妖怪?そんなのが出てきそうです。

いえ、この古木そのものが巨大な妖怪みたい。

この森には100株以上が確認されていて、そのうち株の直径が1mを超えるものが約30本あるそうです。

樹齢は大きいもので400~500年とされていて、これだけ集団となっているのは、全国で唯一とのこと。

ここにきて、古木なのになぜ「21世紀の森」?という疑問が…。

枯れているのではないんですね。

何回も伐採が繰り返された上に、新しい幹が何本も生えているんです。

枯れた古木ではなく、現在も生きて成長しているからでしょうか。

かなり高いところまで登ってきました。

このまま進むと蕪山登山になりますが、私の目標は達成したので、戻ります。

あじさいが綺麗でしたし、渓流も綺麗、株杉にも圧倒されました。

板取川沿いの、これらの静かな山村風景がとても良くて、この一連の旅に静かな感動を覚えました。

また機会があれば、訪れたいと思います。

三光寺  岐阜県山県市富永671-1 0581-52-1054

モネの池 岐阜県関市板取白谷 

白谷のあじさい園 岐阜県関市板取白谷327 

一里保木あじさい園 岐阜県関市板取一里保木

21世紀の森公園 岐阜県関市板取2340

   お問い合わせ(三光寺以外) 関市板取事務所観光係 0581-57-2111

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