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【戸隠神社・蛇穴・御手洗の滝など】岐阜・和良パワースポットを巡って

戸隠神社鳥居
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郡上市和良町は岐阜県のちょうど真ん中、おへその位置にあり、郡上八幡と下呂温泉の中間にある、山あいの静かな町です。

最近は「日本一になった鮎」や「和良蛍」で有名になりつつありますね。

伝説のたくさんある、趣深い町です。

和良町は平成の大合併まで郡上郡和良村と言っていましたが、なんと平安時代の「和名類聚抄」にも郡上郡和良郷の名で載っているんですよ。

もちろん岐阜県ではなく、美濃国ですけど。

和良を歩いていると、平安時代とか奈良時代の養老年間とかが、神社の由緒などで普通に出て来ます。

和良は小さな町ですが、おすすめスポットがたくさんあるので、ご紹介したいと思います。

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戸隠神社―白山信仰の九頭の宮としての歴史の方が長い

まず欠かせないのは戸隠神社。

創建は不明ですが、平安時代中期938年の「美濃国神名帳」に「正6位上国津明神」の名で載っています。

明治7年国策により戸隠神社と改称されるまでは「九頭くずの宮」と呼ばれ、九頭大明神(九頭龍大神)を祀っていたとのことです。

長野県の戸隠神社も、いにしえのご祭神は九頭龍大神なのでご縁はあるため、その名を頂いたのだと思いますが、それより地理的に加賀白山の方が近いので、白山信仰の修験道の影響が強いのではないかと思われます。

近くにある和良歴史資料館には、かつて置かれていた木製山犬型狛犬の保管・展示があって、なかなか興味深いんですよ。

大鳥居は神仏習合の特徴でもある、朱塗りの両部型鳥居です。

現在のご祭神は手力男命。

ご利益はパワー・活力・健康・所願成就です。

写真の芝桜公園の所が駐車場になっています。

戸隠神社と社叢
戸隠神社本殿
戸隠神社本殿

重ね岩…これは是非見ていただきたいスポット。

      九頭くず岩座いわくらの一つ。

      古代の岩座信仰のご神体です。

      上下の岩がわずかな接点で重なり、揺り動かしても落ちないと言われています。

      宮崎県高千穂の天の岩戸から長野戸隠まで飛ばされた、岩戸の欠片が乗ったとの伝説も。

重ね岩
重ね岩

■夫婦杉…大鳥居のすぐ左奥の、根元がつながった杉のご神木で、岐阜県指定天然記念物です。

■一本杉…高さ33m、幹回り6mの岐阜県指定天然記念物、ご神木。

      神社創建の時に植えられたという伝説によれば樹齢1,000年超になります。

      鎌倉時代に植えられた伝説もあり、それだと約700年。

      県によれば樹齢はおそらく700年と推定されます。

一本杉
一本杉

「九頭の宮」についての考察記事は【岐阜・和良】かつて九頭の宮と呼ばれた戸隠神社は

を読んでください。

蛇穴と弁財天

八幡町から続く石灰岩地帯、鍾乳洞の東端に位置する洞窟です。

名前が恐ろしいので近づくのを躊躇ちゅうちょしますが、大丈夫。

蛇穴前
蛇穴
蛇穴
蛇穴入り口

洞窟の奥から冷たい風が吹いてきて、夏はとても気持ちが良いです。

昭和61年、岐阜県名水50選に指定されました。

豊富な水量で、和良のお酒の原料などになっています。

乙姫様(ここでは大蛇)に関する伝説が残っており、洞窟の横には弁財天が祀ってあります。

昔、この穴に乙姫様が住んでおり、村人が行事の膳や椀を貸して欲しい時に人数を札に書いて置いておくと、翌日には必要な分が揃えて置いてあったということです。

ある時、そのうちの一つを隠して返さなかったところ、ひどい干ばつになってしまいました。

乙姫様のお怒りを鎮め雨ごいをすると、今度は激しい雨と落雷が起こり、洞窟からは大蛇がうねり出てきて天に昇って行きました。

その後はいくらお願いをしても、膳や椀は出てこなくなったとのことです。

弁財天は元々のインドでは川の神様だったこともあり、泉や湖、川・海のそば等によく祀られます。

日本では弁財天の化身が蛇・龍とされました。

芸術特に音楽や、財運についてのご利益があります。

洞窟の横に静かに祀られています。

蛇穴の弁財天
蛇穴と弁財天

洞窟の前まで車で行けます。

駐車場兼転回場のような、少しのスペースがあります。

道の駅から歩いてもOK。

御手洗の滝(不動の滝)―身近な秘境です

和良川公園オートキャンプ場の奥にあります。

昔、道に迷った猟師が神に祈ると、白い鳩が現れて里へと導かれ、無事下山することができたという伝説があります。

御手洗の滝 和良
御手洗の滝 和良観光協会パンフレットより

滝の脇に不動明王の祠があります。

平安時代、唐から真言密教をもたらした空海によって、不動明王もまた伝えられました。

大日如来の化身とも言われ、日本の仏教や修験道で幅広く信仰されています。

煩悩を抱える最も救いがたい衆生をも、力ずくで救うために、憤怒の姿をしているのだそうですよ。

オートキャンプ場から林道の終点まで車で行けます。

やや広めの転回場兼駐車場からは約300m、徒歩で10分くらいだそうです。

…というのは、転回場からしばらくは山道を歩いて行けますが、私はあともう少しで滝という地点で断念したためです。

下の写真の右端の黒い所を分け入らなければならず、私には無理でした。

一種の秘境ですね。でも見たかったです。

想像ですがこの写真の左奥くらいにあるのではと思われます。

写真左下に水が見えます。

御手洗の滝手前

滝の写真はパンフレットから転載させていただきました。

詳しい道の様子は 御手洗の滝はプチ秘境、プチ修験道でした を読んで下さい。

念興寺の鬼の首

平安時代、近くのふくべヶ岳から高賀山にかけて、何度となく鬼が現れ村人を苦しめたため、藤原高光ふじわらのたかみつが退治したという伝説があります。

その子孫が和良の念興寺に供養を願い出て、鬼の首(頭蓋骨)を持参したとのことで、現在まで保管されています。

2022年6月に拝観させていただきました。

念興寺では、奇怪なことが起こるとのことで、写真撮影一切禁止。

和良観光協会さんにお願いして写真をお借りしました。ありがとうございました。

さすがに迫力あります。

念興寺全景
念興寺
念興寺 鬼の首
鬼の首  提供 和良観光協会

普通車が20台ほど停められる駐車場があります。

岐阜・和良の平安奇譚【念興寺の鬼の首】 も読んでください。

鹿倉白山神社―見どころは狼型狛犬

これは鹿倉白山神社の、かつての木製狼型狛犬です。

現在は歴史資料館に保管されています。

撮影とブログ公開にあたり、和良振興事務所振興課長兼和良歴史資料館長さんに許可を頂きました。

ありがとうございました。

普通、狛犬というと獅子(ライオン)型が多いのですが、こんなあばら骨むき出しの鬼気迫る狛犬を見たことがありません。

最初に歴史資料館でこれを見て、こういった狛犬を置く神社とはどんな神社かと興味津々、鹿倉白山神社まで行ったのです。

鹿倉白山神社は町なかから、通称こもれびロードを北に進んだ、ちょっと山の中にあります。

民家の倉庫横の細い路地を上がったところにある、ホントに小さな社なんですが、なんと奈良時代の養老年間の創建です。

鹿倉白山神社遠景
民家の倉庫横の路地の奥
鹿倉白山神社
石段を上がると 鹿倉白山神社

これは現在の狛犬ですが、これも獅子型狛犬ではなく、狼型ですよね。

社の石垣や石段なども意識したのかどうか、全体に白っぽく、他の神社とは雰囲気が異なります。

いかにも厳しい修験道の神社という感じ。

私は後日、白鳥町の長滝白山神社まで行くことになるんですけれどね。

鹿倉白山神社にもし行かれるなら、先に歴史資料館を見られた方が効率的。

これまで紹介した見所から、地理的に大きく離れています。

他に何がある訳でもなく、一般の観光客向けではないので、悪しからず。

駐車場はありません。

鹿倉白山神社のオオカミ型狛犬が凄い+和良周辺の白山神社巡り も読んで下さい。

和良蛍

パワースポットではありませんが、和良を訪れるなら蛍もぜひ。

6月~7月の期間限定です。

蛍は、真っ暗になるまで現れません。

ちょうど空の星が森で光っているような感じです。

光りながらフワ~ッと飛ぶのが、星と異なるところ。

2022年6月23日でしたが、地元の方によると、もう終盤とのこと。

ピークの時はどんなでしょう!

星の写真を撮るのと同じ要領で、何とか撮れました。

初めてでちょっと暗過ぎるので、次回はもう少し腕を上げたいと思います。

蛍
和良蛍(’ゲンジボタル) 筆者撮影

国道256号線に沿った、道の駅近くの鬼谷川(和良川支流)のほとりです。

シーズンになると駐車場が設定され、週末にはシャトルバスも出ます。

少し離れた大月の森公園キャンプ場付近では、やや時期がすれて姫ホタルが見られるようです。

まとめ・ガイドマップ

和良をいろいろ見ていると、奈良・平安・鎌倉といった、古い古い時代からの物や伝説がたくさん残っていることに驚き、感嘆します。

自然に囲まれた、静かな落ち着いた町です。

私は昼間に道路を横切るタヌキや、夕方川を渡るシカを見て日常を忘れました。

魅力に気づいた人達も多いようなので、おそらくこれから、訪れる人が増えるのではないでしょうか。

和良 ガイドマップ

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