スーパーで、パックに入ったさくらんぼしか知らなかった筆者。
今年は農園で鈴なりになっている、超新鮮なさくらんぼに出会えて大喜びしました。
さくらんぼと言えば山形県や北海道など、ちょっと遠い地域しかないと思い込んでいたのですが、試しに自分の居住地から日帰り圏内で探してみたら、意外にたくさんあってまたまた大喜び。
その中でお世話になったのが滋賀県の、その名も「よろこび農園竜玉」さんです。
こちらを選んだ理由は、10種類もの品種を育てておられ、高級フルーツであるさくらんぼの食べ比べができることが珍しかったからでした。そして平地なので行きやすいことと、予約ができることも有難かったです。
さくらんぼの品種で有名なのは「佐藤錦」ですが、スーパー等でたまに他の品種もちらほら見かけますよね。
でも10種類も並んでいません。
別の品種と佐藤錦が並んでいれば、つい有名な佐藤錦の方を買ってしまっていたのですが、それってホントにお得だったのか、ふと思ったのです。
同時に何種類も食べ比べができるなんて、こんな機会、他にそうそうありません。
よろこび農園さんで教えてもらったことと、筆者が実際のさくらんぼ狩りで気がついたことなどをまとめました。
竜王町の喜農園竜玉(よろこびのうえんりゅうぎょく)
2021年に法人化されたのを機に、旧「谷村農園」さんから名称変更されました。
喜農園「竜王」でなく「竜玉」なのは、Google マップに今も「谷村喜一農園」とある、現社長さんの祖父・祖母の谷村喜一さんと玉江さんご夫婦のお名前から1文字ずついただいたからだそうです。
歴史の感じられるお名前ですよね。
当日筆者は「よろこび農園竜玉」だけで検索したせいか、ナビを使用したにもかかわらず迷い、ウロウロしてしまいました。
今地図を見ると、国道を挟んだ北側の、事務所のあたりをさまよっていたのですね。下の地図のように(さくらんぼ園)まで入力した方が良いです。
連絡先:090-7099-1737
特徴的な30個食べ比べ
果物狩りでよくあるのが、時間制限のある食べ放題ですが、よろこび農園さんは食べ放題の農園ではなく、「30個食べ比べ」というシステムです。
まずはその時食べられる、全部の品種を食べてみることをおすすめ。
収穫時期が多少ずれるので、同時に10種類全部は食べられませんでしたが、お邪魔した日は7種類ほど食べられました。
似ている味もあり、個性的な味もあり。
30個って、ただ食べるだけならあっという間ですよね。でもここでは木を選び、1粒1粒の実を自分の目で選ぶところから始まるので、そんなにあっという間でもなかったです。
時間を気にすることなく、初めての品種をじっくり味わえるのが良いところ。お気に入りが見つかったりスーパー等で購入時の選択肢が広がるのではないでしょうか。
どの品種もいかにもお日様たっぷり、栄養たっぷりに育ちました!という感じの見事な実で、どれもきれいで大きく、全部おいしかったです。
ゆったりとした、なかなかぜいたくな時間でしたよ。
時間制限はありませんが、予約枠としては1時間ごとになっています。
30個はどうやって数えるのでしょう?
入園時にちょっと太めのストローが渡されます。
食べたさくらんぼの種を詰めていき、上まで来たらそれで30個だそうです。なるほど。
食べ放題か30個食べ比べか…【中部・近畿】どこにする?長野・岐阜・滋賀でさくらんぼ狩り‼ も読んで下さい
美味しいさくらんぼの選び方
おいしいさくらんぼを選ぶコツは、
・実が硬く張りがあること
・軸が緑色で太くしっかりしていること
・日当たりがよく、赤く色づいているもの
さくらんぼは追熟しないので、木になっている時から赤く濃いものを選ぶと良いです。
木の高い位置になっているものが日光をたくさん浴びている分、糖度が増しているとのことでした。
脚立を使っても良いと言っていただけましたが、シニアの筆者は高い所はパス。
でも目の高さの枝でも日当たりは良かったし、充分甘くておいしかったです。
もうひとつ「とびったま」というのも教えてもらいました。
短い枝に1個だけ付いているもので、この実だけに栄養がいっているので美味しいのだとか。
そうそう採り方ですが。
買ってきたさくらんぼは軸が付いていますが、狩りでは実をつまんでくるりと回し、軸から実だけ採るようにとのことでした。
調べてみたら、軸の根元に花芽があって、そこを傷つけると次の年に実がならなくなってしまうのだそうです。
軸付きじゃないとさくらんぼっぽくないからか、ハサミで軸の真ん中から切って採る農園もありますね。
写真は「おばこ錦」という品種です。大きな粒でしょう?
下手な写真でも実の張り具合とつやがわかると思いますが、いかが?
追熟しないということは、採った時点が一番新鮮で食べ頃なんですよ。
当日のハウスにあった品種
よろこび農園さん所有のさくらんぼ園は何か所かあるそうで、この日のハウスで見られた品種が次のものです。
佐藤錦…糖度が高く、豊かな甘み
酸味と甘みのバランスが良い
高砂…熟すと果皮が鮮やかな紅色になる
糖度が高く、酸味も適度に含む
紅秀峰…果肉が硬く歯ごたえがある
酸味が少なく糖度が高い、濃厚な味わい
香夏錦…糖度が高く、酸味が少ない
果肉が柔らかくジューシー
ナポレオン…酸味が強く、フルーティ
果皮が厚く、果肉も硬め
山形美人…糖度が高く、果汁もたっぷり
佐藤錦から生まれた
おばこ錦…大粒で糖度も高く、濃厚な味わい
果皮が紫紅色で果肉も紅色
木ごとに品種と特徴が書いてあるのでわかりやすいです。
筆者は佐藤錦はもちろん、他には紅秀峰、香夏錦も好みでした。
ナポレオンは昔、チョコレートの中にリキュール漬けのものが入ったボンボンがあって、子供ながら好きでしたね(内緒)。
酸味がある分、加工に向いているのかも。
ナポレオンは佐藤錦の親にあたるんだそうです。
お土産のパックがすぐに売り切れ
下はお土産パックの置いてあった台の写真で、準備前じゃありません。
食べ比べを始めたのは朝一番の時間帯で、たくさん置いてあったのに、30分後気がついたらもう売り切れだったのです。
お一人で何パックも買っていかれる方も。それだけ美味しかったということでしょうね。
スタッフの方が追加を取りに行かれたのですが、なかなか戻ってみえません。
もしや、今収穫しているとか?
30粒食べ終わって、種の入ったストローをそのままゴミ箱に捨てて、食べ比べ体験は終了します。
まとめ
滋賀県竜王町で、10種類のさくらんぼを育てておられる、よろこび農園竜玉さんを見つけました。
収穫時期がずれるので、同時に10種類は食べられませんが、その時食べられる品種の中で、30個食べ比べができるのです。
さくらんぼ狩りの楽しみは、木を選ぶことから始まり、1粒1粒の実を自分の目で選んで採ることですが、同時に何種類ものさくらんぼを食べ比べなんて、なかなか体験できませんよね。
食べ放題とは異なる、豊かな気持ちになりました。
筆者はこれまで佐藤錦しか知りませんでしたが、他の品種を知ったことで、さくらんぼのお気に入りが増えたことも良かったです。
何より喜び農園さんのさくらんぼが、全部きれいで美味しいことに感激しましたし、採りたてが一番の食べ頃と実感できました。
来年また伺うつもり。皆さんにも是非、おすすめです。
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