秋になると待ち遠しいのが栗ごはんや栗のお菓子。
栗もいまや高級品ですよね。
皆さんは栗拾いに行かれたことはありますか。
筆者は居住地がそこそこ田舎なので、何なら山際で野生の栗が落ちているのを発見することも。
ただし野生は必ずと言って良いほど虫が入っているそうで、実もやせているので、持ち帰ったことはありません。
おいしい栗を手に入れるにはやはり、農園で育った栗を選ぶ方が良さそうです。
筆者は今年、中津川マロンパークの存在を知り、行って来ました。
ここで栗拾いについての貴重な情報を仕入れたので、ぜひお知らせしたいと思いました。
おいしい栗を手に入れるために、しばしお付き合いください。
中津川マロンパークとは
中津川マロンパークは標高約600m、平成15年(2003年)に開園した観光農園で、中央自動車道の中津川IC近くにあります。
恵那山トンネルの岐阜県側入り口近くで、有名な観光地の馬籠や恵那峡もすぐそばなんですよ。
2024年の栗拾いは9月1日(日)から10月6日(日)まででした。
事前予約制です。
所在地:岐阜県中津川市中津川2564-488
電話:0573-65-7711
開園時間:9:00~15:00
シーズン中無休
入園料:500円
栗は1㎏1,200円でお買い上げ
筆者が到着したのは午前10時半。
遠くには1,000m級の山々が連なっていて、とても良い景色でした。
車から降りると駐車場も緩やかな斜面なので、思わずトトト…と脚が進みそうです。
駐車場は80台駐車可能だそうで、この写真を撮っている筆者の後ろも右横も、まだまだ空いてました。
でも体験終了後の11時半にはかなり車が増えてましたけどね。
駐車場の一角にトイレが設営されているので、入場前に済ませておくのがおすすめです。
敷地がとても広く、栗の品種は丹沢・ぽろたん・利平・筑波など約20種類、約1500本植わっているそうなので、大人数の方が一斉に入場しても、充分余裕はありそうです。
品種によって早生・中生・晩生があり、約1か月楽しめるとのこと。
おいしい栗の選び方―だから「栗拾い」なのか
栗は他の果実とは異なり、地面に落ちたものを収穫します。
そして落ちているのはイガに入ったままの栗が多いですよね。
筆者はイガを踏んで、トングで中身を取り出すというのが普通だと思ってました。
これでも充分拾ってますもんね。
確かにこれでも良いのですが、本当の栗拾いは違うんだとか。
スタッフの方に声かけしてみたところ、丁寧に説明して下さいました。
単独で実だけ落ちているものは、完熟して木の上からこぼれ落ちているため、イガごと落ちているものよりも良いものだそうです。
これがホントの「栗拾い」なんですって。
イガごと落ちて一晩経つと夜露も入るし、イガと実の間に虫も入り込むそうですが、単独だとそういう虫もつかないのだそうです。
そのため木や枝を叩いたり揺すったりして実を落とすのは、第一にイガが危険ですし、木も痛むし、まだ熟していないということなので3重にNG。
いざ栗拾いに入場
1⃣ 受付を済ませてから入場
バッグや袋・リュック等は持ち込めないので、車内に隠しておいてくださいね。
財布だけ、落とさないように持って行ってください。
ペットも入場不可なので、ご注意。
2⃣ 受付の建物で入場料を支払い、奥に進んでトングとバケツを貸してもらう
筆者は念のために軍手を持って行きましたが、うっかり車内に忘れてしまい、結局使わずに済んでしまいました。
でもイガも触ることなく、拾う時もトングを使うためほとんど汚れなかったので、大丈夫でしたよ。
3⃣ 落果状況の説明や、当日拾える範囲の説明を受ける
早生・中生・晩生と、木によって時期が異なるので、「このあたりは終わりました、今はあのあたりがちょうど良いです」って具合に教えてもらえます。
4⃣ 栗を拾い、バケツに入れる
このバケツの上まで一杯だと約3㎏になるそうです。
この日はたくさん落ちているので、2㎏まで良いですよと言ってもらえました。
落果が少ない時は制限があるそうです。
5⃣ 選別場に運び、ざっと選別してもらう
簡単な水洗いを兼ね、浮いてしまう実やゴミを取り除いてもらえます。
6⃣ テーブルに広げ、自身で良い実を選ぶ
下の写真の実は傷があって良くないように見えますが、実は逆だそうで。
文字通り実が充実したために皮がはち切れた訳なので、おいしいのだそう。
ちなみにこれは元々大きい品種の栗なんですが、大きい品種はいくつかあるので、どの名前の栗かわからないとのことです。
栗の王様と言われる「利平栗」もありましたが、これの2回りくらい小さいです。
7⃣ 計量してもらい、受付の横の窓口で栗の代金を払う
必ずオマケしてもらえるそうで、1㎏とありますが、家に帰って計量したら、1200gありました! ありがとうございます!
これで1,200円。立派な実ですが、いやー、やっぱり高級品。
でも皆さんたくさん持ち帰られました。
8⃣ 希望すれば栗の皮を機械でむいてもらうこともできる
1㎏につき500円で皮をむいてもらえます。
一番上のボウル部分に栗を入れ、真ん中の透明な部分の中身が回転して皮がむけていくのが見えます。でも袋にどうやって皮が入っていくんでしょうね。
筆者は、皮むきはお願いしませんでした。
以前どこかで、水気を拭いてビニール袋に入れ、0℃で1週間くらい置くと甘みが増すと聞いたことがあるので、いつもそれを実行しているのです。
さて、この栗をどう料理しましょうか。
栗ご飯はもちろんですが、渋皮煮もいいなあ。マロングラッセみたいですよ。
栗きんとんや栗粉餅でもよさそう!
素朴な高級和菓子―栗きんとんと栗粉餅
栗きんとんは今や全国区になったようですが、元々はここ岐阜県の東農地区の発祥なんですね。
シンプルな作り方で、昔は各家庭で作っていた素朴なお菓子です。
ところが今や高級和菓子と言っても良いほどになってしまいました。
でも岐阜県外の皆さんは、栗きんとんというと真っ先にお正月の、さつまいもを練った餡に栗の甘露煮が入ったものを思い浮かべることが多いとか。
全部栗で作るととんでもなく贅沢なおせちになるので、さつまいも、なのでは? わかりませんけど。
もう一つ筆者のおすすめは「栗粉餅」なんですが、ご存じでしょうか?
栗きんとんは栗を裏ごしして砂糖を加え、茶巾搾りにしたものですが、栗粉餅は簡単に言うと餅に栗きんとんを乗せた(くるんだ)感じのものです。
筆者の好みはこちらの栗粉餅。
お店によっては伊勢名物の赤福のような形のものや、栗を裏ごしせずつぶしただけのものがあったりと、バラエティ豊かです。
ただし賞味期限はどれも当日限り。一日経つと風味も食感も落ちてしまうからです。
そのせいで全国区になってないのかもしれませんね。
岐阜においでの節はどうぞお試しあれ。
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