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伊勢志摩花めぐり6月|花しょうぶとあじさいが美しいです

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5年程前の6月に伊勢神宮の外宮を訪れた時、勾玉池に花しょうぶが咲いていました。

早朝だったので門がまだ開いておらず、池には近づけなかったのですが、柱の陰にちらりと見えた美しさが忘れられませんでした。(写真ピンボケ)

調べてみると、三重県は花しょうぶと縁が深いんですね。県花も花しょうぶだそうです。

それではと再び同じ季節に訪れたところ、6月はあじさいの季節でもあり、今回は伊勢志摩各地の花めぐりの旅となりました。

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斎宮の花しょうぶは「ノハナショウブ」―歴史のロマンが感じられます

津・松阪方面から伊勢市内に入る手前、三重県多気郡明和町に斎宮というところがあります。

さすがに伊勢神宮のお膝元、地名に残っているんですね。

斎宮とは、古代から中世にわたって伊勢神宮に仕えた斎王の宮殿、又は斎王自身のことです。

斎王は未婚の皇女から選ばれ、天照大神のご神体を身に託されて、神の言葉を取り次いだ方。

「幻の宮」とされてきた斎宮ですが、昭和45年の事前発掘調査により、まさしくこの地で遺構が見つかったのだそうです。

この地は都と伊勢を結ぶ伊勢街道の途上にあります。

斎宮の花しょうぶ群落

周辺は一面の田んぼなので、ここで良いのかと心配でしたが、ありました。

紫ののぼりも立っています。

写真左奥に数台停められる駐車場があり、この標識まで歩きました。

道の両側の湿地にも生えているのですが、この辺りまで来ると数が少ないんですね。

駐車場前の一画はきれいに咲いていましたよ。

いい色でしょう?加工はしてません。

でも、なんだかとってもシンプル、清楚。外宮で見たのとちょっと違う。

それもそのはず。これは「ノハナショウブ」といって、花しょうぶの原種だそうです。

これを改良して、江戸系・肥後系・伊勢系といった、あでやかな花しょうぶになったのですね。

ノハナショウブの自生地の多くは山中の湿原なので、こちらのような平野での自生は珍しいとのことで、昭和11年(1936年)に国の天然記念物に指定されました。

このあたりは明治期までは一面の湿原だったのだそうです。

自生と聞いてびっくり。今は3,000株あるそうです。

なんとか絶えないでいて欲しいものですね。

そうそう、三重県の県花は花しょうぶ、明和町の町花がこの「野花しょうぶ」だそうですよ。

斎宮跡歴史ロマン広場

近鉄山田線の「斎宮駅」北側には、「いつきのみや歴史体験館」や「さいくう平安の杜」「斎宮歴史博物館」等があります。

そして「いつきのみや歴史体験館」前にある広い「斎宮跡歴史ロマン広場」には、11,000株のノハナショウブが植えられているんです。

「斎宮の花しょうぶ群落」より、こちらの方が断然広いですね。

しょうぶ園は、いつきのみや歴史体験館の右奥にも、広がっています。

建物はいつきのみや歴史体験館
反対側です。右奥は斎宮の森

すぐ横の「さいくう平安の杜」には、発掘調査で発見された位置そのままに、平安時代前期(9世紀)の復元建物が3棟(正殿・東脇殿・西脇殿)建っています。

斎宮には総勢500人程の人たちが身の回りのお世話や執務で詰めていて、都ではありませんが、斎王も十二単を着て雅やかな生活をされていたのだそうですよ。

きっとノハナショウブが、文字通り花を添えていたに違いありません。

勾玉池の花しょうぶと比べても、決して美しさにおいて負けていないと思います。

凛々しいと言っても良いかもしれませんね。

「いつきのみや歴史体験館」は、平安時代の生活を体験できる施設です。

本来なら十二単や直衣等の衣装試着体験もできるのですが、残念ながらコロナのせいで、いろいろなイベントが中止。残念です。

「斎王まつり」が再開したらぜひ、都から斎宮に向かう斎王とその従者の行列を再現したという「斎王群行」も見てみたいです。

エレガントな勾玉池の花しょうぶ

さて最初にあこがれた、外宮の勾玉池。

約14,000株の花しょうぶが咲くそうです。

この池は明治22年(1889年)に造られた人工池です。

かつてはいつでも一周ぐるりと回れたそうですが、平成24年(2012年)にせんぐう館ができてからは、不可能になってしまいました。

ちなみにしょうぶ園に入れるのは、せんぐう館の開館に合わせて、午前9時からです。

5年前はそれを知らずに、外宮内宮の順に回ろうとして早めに来たのですが、開いていなかったという訳。

せんぐう館の入館時間は午前9時から午後4時まで(観覧は午後4時分まで)。

しょうぶ園だけなら無料です。

せんぐう館には実物大の正殿の模型があったりして、それだけでも見る価値あるので、こちらもぜひ。

池をバックにすると、花しょうぶの華やかさがひときわ感じられますね。

この華やかさは品のある優美さだなあと思わせてくれます。

良い色。形も美しいです。

二見しょうぶロマンの森

外宮・内宮からも近い、伊勢市二見町です。車なら内宮から約15分。

夫婦岩で有名な二見浦から鳥羽方面に少し行った所、「道の駅蘇民」の裏手にあります。

道の駅の駐車場に停めさせていただいて、裏手に向かうとまず迎えてくれるのは蓮池です。

花しょうぶとは花期がずれるので、まだ葉っぱだけでしたが、恐らく7月初旬からはたくさんの蓮の花が見られるのではないでしょうか。

楽しみが何度かあって良いですね。

花しょうぶは、1.1haの湿地になんと約40,000株があるそうです。

場所によって肥後系・江戸系・伊勢系等の分類がされており、案内板にその位置や品種の名前が書いてあります。

米国系やその他、アヤメやカキツバタまであるそうですが、ただ私などにはさっぱり区別がつきません(汗)。

単純に、きれいだなあ、で勘弁してくださいな。

もしやこれはアヤメ?

花しょうぶ園の周囲の水路に沿って、たくさんのあじさいも植わっており、こちらも種類がいろいろです。

花しょうぶが終わっても、あじさいが楽しめそうですよ。

横山展望台付近は自然がいっぱい―あじさいの他に花しょうぶや桜も

さて、志摩市に入りました。

伊勢志摩というと海のイメージが強いのですが、横山展望台は山!

横山展望台に上る手前にビジターセンターがあります。

ここでは、周辺の自然情報—鳥や昆虫や樹木、遊歩道等の情報を教えてもらえます。

自然が好きな方なら、いろいろ見どころがありますよ。

なにしろ伊勢志摩は、まるごと国立公園なんですから、すごい。

訪れた時は、ビジターセンターの道沿いに続くあじさいが見頃でした。

駐車場の入り口にもあるし、道をはさんだ向かい側にもずーっとあります。

なんてカラフルなんでしょう。あじさいの花束みたい。

そして駐車場と休憩所の先にしょうぶ園があるのをご存知でしたか?

正確には「想像の森横山のしょうぶ園」とでも言うのでしょうか。

気持ちの良い遊歩道を進むと、左側に見えてきます。

残念ながら花はわずかになっていました。ほとんど咲き終わったのだそうです。

品種にもよるんでしょうね。株自体も、今まで見てきた所よりは少ないかなぁ…。

しょうぶ園のところからも、歩いて第二展望台(みはらし展望台)に登れます。

時間がゆっくり流れそう。

春には桜並木や桜の園も楽しめそうです。

ビジターセンターと駐車場の間の坂道を上ればすぐに第一展望台に着きます。

横山には展望台だけでもいくつかあるし、おしゃれな天空カフェテラスもできました。

山や森を満喫した後に、展望台から特徴的な海の景色が見られるのも良いですね。

展望台から木製スロープを通って降りる時に、ねむの木の花が咲いていました。

これも私には珍しいです。

志摩のあじさい寺と言えば大慈寺です

あじさいと言えば、志摩市大王町、大王崎灯台近くに有名な、臨済宗の大慈寺があります。

お寺の駐車場は数台停められるのみなので、車は灯台近くの駐車場に停めさせていただき、徒歩数分で。

石の門から中に入らせていただくと、すぐにあじさいの庭園でした。

どこか洋風の雰囲気も感じられて、見とれながら奥へ。

様々な色や形のあじさいが所狭しと育てられています。

木製の門の内側には、あじさいだけでなく色とりどりの花が咲き揃い、まさに花のお寺。

赤いのぼりの下にお地蔵さんが何体かいらっしゃるのですが、あじさいと花しょうぶに埋もれています。

なんてカラフルなんでしょう。楽しくなってしまいます。

門の前の崖はこのとおり、あじさいの壁がそびえています。

初めて伺ったのはこちらも5年前。

雨の日だったので、あじさいが生き生きしてました。

あじさいは水を欲しがる植物なのです。

なんという美しさだったでしょう。感動ものでしたよ。

あの時はアクシデントで写真が全く撮れず、今も当時見た程の美しさには撮れていません。

まあ、それだからこそ余計に脳裏に焼き付いているのかもしれませんが。

それで何年かすると、また見たくなるのです。

この道を奥に進むとさらに、小高い丘の上のあじさい園にたどり着きます。

そこにもまた見事なあじさいが一面に植えられているんです。

今も見事なんですが、まだまだ増やすお積もりだそうですよ。

丘の上のあじさい園から見下ろすと、先程のあじさいの壁が見え、向こうの方には海も見えます。

振り返った背中側もすぐに海。

あじさい園を海側に降りると灯台もすぐ近くです。

海沿いを行くと、一周して車を停めた駐車場に戻れます。

花だけでなく、海沿いの景色もなかなか良いですよ。昔、絵描きの町として有名でしたからね。

伊勢志摩は、風景も人も穏やかで美しい、良いところです。

ぜひ訪れてみて下さい。

お問い合わせ・アクセス

斎宮の花しょうぶ群落 三重県多気郡明和町大字斎宮蛭ノ沢1817

お問い合わせ 明和町役場斎宮跡・文化観光課 0596-52-7138

アクセス 近鉄山田線「斎宮駅」から車で15分

     伊勢自動車道「玉城IC」から車で30分

斎宮跡歴史ロマン広場 三重県多気郡明和町大字斎宮

お問い合わせ いつきのみや歴史体験館 0596-52-3890

アクセス 近鉄山田線「斎宮駅」から徒歩5分

     伊勢自動車道「玉城IC」から車で20分

外宮勾玉池 三重県伊勢市豊川町

お問い合わせ 神宮司庁 0596-24-1111

アクセス JR・近鉄「伊勢市駅」から徒歩10分 「宇治山田駅」から徒歩15分

     伊勢自動車道「伊勢西IC」から車で5分

二見しょうぶロマンの森 三重県伊勢市二見町松下1335

お問い合わせ 民話の駅蘇民 0596-44-1000

アクセス JR松下駅から徒歩7分

     伊勢自動車道「伊勢IC」から伊勢二見鳥羽ライン経由15分

横山ビジターセンター 三重県志摩市阿児町鵜方875-24

お問い合わせ 0599-44-0567  

       9:00~16:30

       休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)

アクセス 近鉄「鵜方駅」からタクシー5分

     伊勢自動車道・第二伊勢道路経由「白木IC」から26分

法雨山大慈寺 三重県志摩市大王町波切409

       0599-72-0089

アクセス 近鉄「鵜方駅」よりバスで御座方面行「大王崎灯台」下車 徒歩20分

     伊勢より伊勢道路・R167・260経由50分

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