ラベンダーはハーブの女王と呼ばれることもある、地中海沿岸原産の常緑低木です。
花や葉、茎も芳香豊かで、癒しの効果もあるそうです。
憧れの北海道富良野のような規模ではなくても、岐阜県にもラベンダー畑がたくさんあるのをご存じでしょうか。
長らく愛されてきた「ひだ清見ラベンダー公園」が昨年閉園になってしまい、ファンだった筆者は、今年新たなラベンダー園を求めて、あちこちを探し回ってみました。
そこで見つけたいくつかのラベンダー園をご紹介しますね。
山県市 四国山香りの森公園及び香り会館
岐阜市内から北に約30分、山際に「四国山香りの森公園」があります。
約260年前、小山に四国のお遍路さんを模して八十八か所の霊場が作られたので「四国山」と呼ばれているよう。
公園や会館の運営管理はスイミングスクール等を運営している会社で、宗教とは特に関係ありません。
芝生公園や、屋外イベントに利用できる「香りドーム」の他、体験教室等を行なっている「香り会館」、ティーハウス、ハーブ園があります。
「香り会館」では香りをテーマに、ハーブ石鹸やラベンダー等のポプリ、リース、アロマコロン作り等の体験ができるんですよ。
ラベンダーは1本10円で摘み取りができます。
メインの建物の前と道を挟んだ隣の敷地が、ラベンダーをメインとしたハーブ園になっています。
筆者が初めて訪れたのは6月17日、この時は体験教室で初めてのラベンダースティック作りをしました。
ラベンダー30本を使い、茎とリボンをかごのように編んでいきます。
間違えても多少のごまかしは効くので(笑)、先生にアドバイスをいただきながら、1時間くらいかかって、完成しました。
筆者は旅行サイトから予約をしましたが、直接電話予約でも大丈夫だそうです。
作っている最中にも飛び込みで摘み取りのお客さんが何人かみえましたよ。
花だけでなく葉も茎も芳香があるので、整理した枝も落ちたつぼみも、残さず持たせて下さいました。
味を占めた筆者は19日に再訪し、2人の叔母と従妹たちへのプレゼント用に、たくさん摘みらせていただいたのでした。
また時期の終盤(今季は7/5~)になって花が終わりに近づくと、「1リング摘み取り放題」というイベントがあり、大きめのリングにはまるだけの本数が300円という格安の金額で手に入ります。
これも嬉しい。
ティーハウス「ハーブレンド」ではおしゃれなドリンクやランチがいただけます。
筆者は山県ボーノポークの「元気玉バーガーセット」をいただきました。美味しかったです。
ハーブを使ったパスタ等もおすすめ。
見 頃:6月中旬~7月上旬
所在地:山県市大桑726-1
電 話:0581-22-5400
営業時間:9:00~17:00
定休日:火曜日
駐車場:公園全体では247台、ラベンダー目的ならティーハウス前(20台)が便利
土岐市 みくに茶屋
7月8日に訪問しました。
愛知県と岐阜県の県境にある三国山の、岐阜県側のふもとにある郷土料理屋さんです。
天然の自然薯をメインに、春は山菜、夏は鮎、秋はきのことなかなか風情ありそう。
建物も古民家をリノベーションされたもので、柱や階段などいい感じです。
筆者は1階のテラスからラベンダー園を眺めながら、美味しい五平餅をいただきました。
ラベンダーは立派な低木になっていて、1mは優に越えているでしょう。ほとんどが10年物だそうです。
ご主人がおっしゃるには10年くらいが寿命なので、もちろん若木も育てておられるとのこと。
このあたりは市街地から少し離れていて、気温も涼しくエアコン不要なのだそうです。
気候的に合っているのでしょうね。
ラベンダー摘み取りは50本500円、100本1,000円とあります。
ビニールポットに入った1年物のラベンダーの苗が売られていたので、購入しました。
こちらのような立派な株に、なるかなぁ?
見 頃:6月末~7月上旬
所在地:土岐市鶴里町柿野3038-1
電 話:0572-52-3374
営業時間:10:00~16:00(自然薯がなくなり次第終了)
定休日:金曜日&第1・3木曜日
駐車場:道路沿いに10台程度
郡上市 牧歌の里
奥美濃の標高約1,000mのひるがの高原にある、花と動物のテーマパークです。
目の前には標高1,700mの大日岳や、少し離れて2,700mの白山連峰が見え、日陰に入ればさすがに高原らしい涼しい風が感じられます。
下界では6月下旬~7月上旬がラベンダーの見頃ですが、牧歌の里では6月下旬~8月上旬とされています。
満開は例年7月15日前後だそうですよ。
涼しい分、やはり他の地域より開花がゆっくりめですね。
それでも年々高温多湿になって、花の見頃が梅雨に重なることが多くなった等、ラベンダーの生育に合わなくなっているそうです。
昨今は株が減ってきているためやむを得ず、下の写真のように左側数列を紫の別の花にして、色合いをフォローしているのだそう。
そうは言ってもまだまだこの広さは貴重なので、スタッフの皆さん、どうか頑張ってください。
今年訪れたのは7月5日と、ちょっと早かったせいか、まだ7分咲き位でした。
見頃になればもう少し紫の帯ができているはず…。
下の写真はほぼ同じ場所の、昨年7月13日のものです。
あと1週間くらいで昨年のようになるのでしょうか。(内心ちょっと心配)
このわさわさ加減の差も気候の違いなのかなぁ。
来年に期待しましょう。
摘み取り体験はできませんが、ラベンダーフェア期間中にラベンダー石鹸や、アロマワックスバーを作る等の体験は可能です。
8月上旬の刈り取り時期にはラベンダーオイル製造の見学もできます。
見 頃:6月下旬~8月上旬
所在地:郡上市高鷲町2756-2
電 話:0575-73-2888
営業時間:(夏季)9:00~17:00
定休日:春~秋 無休 (冬季は火曜日定休)
駐車場:2,000台
高山市 道の駅パスカル清見
せせらぎ街道にある道の駅「パスカル清見」は、1993年の開業当時広いラベンダー園があり、ラベンダーを使ったいろいろな商品をお土産品として置いていました。
ラベンダーソフトクリームはその名残りかな。
ラベンダー園については、筆者もなんとなく覚えている程度ですが、今も敷地内にある案内図にはその痕跡が残っています(赤い矢印のところ)。
ただ、こちらも長い年月の間にだんだん減っていったのか、ラベンダーはいつの間にか見かけなくなっていました。
昨年同じ清見町のひだ清見ラベンダー公園が閉鎖になったため、思い出してこちらに寄ってみたところ、わずかでしたがラベンダーが植わっているのに気がついたのです。
近年オーナーが変わって、花壇の復活を計画されていると、作業をされていた方がおっしゃってました。それは朗報!
昨年は写真の1列だけでしたが、
今年はかつてあったところに花壇が作られていました。
全部がラベンダーではなさそうですが、この一番奥はラベンダーの苗と見ましたよ。
でもまだまだ小さいので、あと何年かはかかりそう。
楽しみに待ちましょう。
見 頃:6月下旬~7月上旬
所在地:高山市清見町大原858-1
電 話:0576-69-2321
営業時間:9:00~17:00(売店)
定休日:年末年始(売店)
駐車場:普通車120台 大型バス20台
ひだ清見ラベンダー公園は2023年を最後に閉園しました
同じ清見町のひだ清見ラベンダー公園は、パスカル清見とほぼ同時期に開園し、長らく愛されてきましたが、2023年を最後に閉園になりました。
理由はやはり昨今の高温多雨のせいで、ラベンダーの栽培自体が難しくなったからのようです。
それでもまだまだ広い面積を保っていたため、ファンの一人としてとぉーっても残念です。
今だに問い合わせがあるそうですし、今年筆者の叔母一家も閉園を知らずに行き、あたりを探し回ったそうなので、ここに加えました。
ラベンダーファームODA
個人のラベンダー農家さんです。
ラベンダーオイルやドライフラワー、ラベンダーウォーター等を道の駅「ななもり清見」で販売しておられますが、所有のラベンダー園で摘み取りも可能。
ラベンダー園は国道158号線沿いで、「ななもり清見」から西に約700m、右手にあります。
「摘み取り専用のラベンダー園で、景観を楽しむ農園ではありません」との断り書きがあります。
いや、充分楽しいですが、ぜひ摘み取りして行ってねということかな。
そのシステムは、かなりオープンなのでちょっと戸惑うかも。
オーナーご夫婦もそうですが、ご近所の方も気さくで親切。
国道158号線をさらに西に進んだ先にもう一か所ありますが、摘み取りは指定された方の園で。
本数ではなく100g=100円で持ち帰りできます。
ちなみに下の量で250gなので、250円。どこよりもお値打ちでした‼
見 頃:6月下旬~7月上旬
所在地:高山市清見町牧ケ洞1597
電 話:0577-68-2140
営業時間:陽のあるうち
定休日:特になし
駐車場:特になし
ラベンダーは切り花にはできないのと猫は注意
摘み取りの際にハサミを入れる位置は、花穂の下の、2段目の葉の少し上です。
これは複数の園で言われました。
次の年の生育にもかかわるので、ぜひ守りたいルール。
花穂だけ摘むのもタブーです。
ラベンダーは切り花にできないって知ってましたか?
筆者は摘み取りの経験がなかった頃、花瓶に挿しておいたらつぼみが全部バラバラと床に落ちてしまったという、痛い経験をしました。
ラベンダーは切られたらもう水揚げしないんですって。
そのため摘んだらすぐに逆さに持ち、そのままドライフラワーにするか、ラベンダースティックなどに作ってしまった方が良いですね。
そして、ラベンダーファームODAさんに教えていただいたのですが、猫にとってラベンダーは毒になるようなので、お気をつけて。
まとめ
2024年の6月7月と、岐阜県内のラベンダー園5か所を尋ねてきました。
意外とたくさんあるので、お近くの園に足を運ばれてはいかがでしょうか。
筆者は昨年までは見て楽しむだけでしたが、何か所か巡ったことで、摘み取りのできる所が多いのに気がつきました。
持ち帰って自宅でも癒しの香りが楽しめるのが嬉しいですね。
探せばもう少しあるようなので、2025年に再トライするつもり。
どこの園でも昨今の高温多湿に悩まれていると思いますが、何とか維持していただけると嬉しいです。
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