岐阜県高山の朝市で、立派な葉のついたかぶとにんじんを買いました。
まるで葉の方がメインみたいでした。
栄養価から言ったら本当にそうなんですよ。捨てるなんてとんでもない。
農家の方は葉が栄養たっぷりで、美味しく食べられることを知っているから、葉付きで売って下さってます。
そこで、分量を量らなくてもかんたん気軽にできる、いくつかの料理をご紹介します。
新鮮な葉っぱは、香りも良いです。
かぶ・にんじんの葉は、買って来たらすぐに切り離す
根菜は全部そうですが、葉をつけたままにしておくと、葉が根の水分や養分を吸ってしまい根がしなびてしまいますので、すぐに切り離してください。
葉の方は大きめの花瓶などに水を入れて挿しておけば、涼しい季節なら常温で2~3日大丈夫。
ただし水は毎日替えて、なるべく早めに調理してくださいね。
ポリ袋に入れて冷蔵庫でもOK。
根の方も新聞紙に包んで冷蔵庫へ。
かぶの保存に適した温度は0℃、にんじんは0~5℃です。
かぶの葉、にんじんの葉とも、やや苦みがあります(個人差あり)。
かぶの葉は白いかぶより赤かぶの方が、多少苦みが強いですね。
葉にもポリフェノールがあるような感じです。
私は山菜など結構ほろ苦いのも好きなので、これくらいの苦みは全く気になりませんが、苦手な方はゆでたりてんぷらにすると、あまり苦みを感じずに済みます。
かぶの栄養は根より葉の方が優れている!
まずはかぶの葉がいかにすごいか、数値で見て下さい。
日本食品標準成分表 七訂より 可食部100gあたり
かぶ葉 生 | かぶ根 生 | |
食物繊維水溶性(g) | 0.3 | 0.3 |
不溶性(g) | 2.6 | 1.2 |
カリウム(㎎) | 330 | 280 |
カルシウム(㎎) | 250 | 24 |
マグネシウム(㎎) | 25 | 8 |
リン(㎎) | 42 | 28 |
鉄(㎎) | 21 | 0.3 |
亜鉛(㎎) | 0.3 | 0.1 |
βカロテン(㎍) | 2800 | 0 |
ビタミンE(㎎) | 3.1 | 0 |
ビタミンK(㎍) | 340 | - |
ビタミンB1(㎎) | 0.08 | 0.03 |
ビタミンB2(㎎) | 0.16 | 0.03 |
ビタミンB6(㎎) | 0.16 | 0.08 |
ナイアシン(㎎) | 0.9 | 0.6 |
葉酸(㎍) | 110 | 48 |
パントテン酸(㎎) | 0.36 | 0.25 |
ビタミンC(㎎) | 82 | 19 |
ね?全部の数値について、葉っぱの方が上です。
カリウムは余分の塩分を排出してくれますし、カルシウム・マグネシウム・ビタミンKは骨密度に貢献します。
ビタミンKは血液サラサラ成分としても知られていますね。納豆が有名です。
βカロテンは強い抗酸化作用があり、老化防止・動脈硬化予防に効果的です。
にんじんもカロテンとビタミンB1以外、根より葉!
続いてにんじんの葉です。こちらもすごいです。
それにしても写真のにんじん、根よりも葉っぱの方が立派。
いかにも地上部の方を食べてと言っているかのよう。
茎も捨てないで。ブーケガルニにできますよ。
人参葉 生 | 人参根 生 | |
食物繊維水溶性(g) | 0.5 | 0.7 |
不溶性(g) | 2.2 | 2.1 |
カリウム(㎎) | 510 | 300 |
カルシウム(㎎) | 92 | 28 |
マグネシウム(㎎) | 27 | 10 |
リン(㎎) | 52 | 26 |
鉄(㎎) | 0.9 | 0.2 |
亜鉛(㎎) | 0.3 | 0.2 |
βカロテン(㎍) | 1700 | 8600 |
ビタミンE(㎎) | 1.1 | 0.4 |
ビタミンK(㎍) | 160 | 17 |
ビタミンB1(㎎) | 0.06 | 0.07 |
ビタミンB2(㎎) | 0.12 | 0.06 |
ビタミンB6(㎎) | 0.15 | 0.1 |
ナイアシン(㎎) | 1.1 | 0.8 |
葉酸(㎍) | 73 | 21 |
パントテン酸(㎎) | 0.43 | 0.37 |
ビタミンC(㎎) | 22 | 6 |
にんじんの特筆すべきはβカロテンですが、βカロテンに限っては、葉っぱより根の方が多いです。
そして、脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると栄養価が格段に上がります。
にんじんの根の方の油炒め100gに含まれるβカロテンは、なんと12,000㎍です。
では、次は料理してみましょう。
かぶの葉・にんじんの葉は油と一緒に摂る
にんじんの項でも書きましたが、βカロテンは脂溶性ビタミンです。
そして、ビタミンK、ビタミンEも脂溶性です。
ビタミンBとビタミンCは水溶性ですので、ゆでると流れてしまいます。
やはりゆでるより炒めた方が、栄養の無駄がないですね。
油が気になる方は、ゆでても良いですが、油を一滴たらしましょう。
かぶ葉とりんごのサラダ
材料 全部適量で
かぶ葉 (ゆでてざく切り)
りんご (皮付き、いちょう切り)
レーズン (熱湯をかけて柔らかくする)
塩・粗挽きこしょう
マヨネーズ
ヨーグルト (マヨネーズと同量)
①かぶ葉・りんご・レーズンを混ぜ合わせ、塩コショウする。
②マヨネーズとヨーグルトを1:1で合わせて和える。
スープ代わりに、ラタトゥイユを添えました。
葉っぱのサラダ
材料 全部適量で
レタス (ちぎる)
かぶ葉 (若い葉をちぎる)←ベビーリーフ風
玉ねぎ (スライス)
人参 (スライサーで千切り)
塩・粗挽きこしょう
オリーブ油
①野菜はちぎって盛り合わせるだけ。
②塩・こしょうを振って、オリーブ油を少量かける。
③食べる時に混ぜる。
野菜のスパゲッティ
材料 全部適量で
かぶ葉 (ざく切り)
にんじん葉 (茎なしでざく切り)
にんじん (スライサーで千切り)
スパゲティ (湯切りなしでOK)
オリーブ油
にんにく (みじん切りでも輪切りでも)
うまみ調味料 (コンソメ顆粒でも、中華だしでも、あるもので)小さじ1/2くらい
しょうゆ (風味付け程度)
マヨネーズ (最後にかける)
①フライパンに、にんにくとオリーブ油を入れてから弱火にかける。
②香りが出てきたら野菜を加えて炒め、うまみ調味料を加える。
うまみ調味料には既に塩気があります。
野菜本来のうまみを引き出すためと、あとで加えるスパゲティやしょうゆにも塩気があるので、加え過ぎないように。
③スパゲティは硬めにゆで、湯切りをしなくても、鍋からトングでフライパンに加えれば良いです。
④野菜とからめ、しょうゆを回しかけてさらにからめる。
⑤器に盛り、マヨネーズをかける。
我が家ではかぶ葉以外でもよく作るのが、野菜のスパゲティです。
特にハムやベーコンを入れなくても美味しいですよ。
たんぱく質を摂るために入れても良いです。
レタスでも、ほうれん草でも、ピーマン・にら・玉ねぎでも、その日冷蔵庫にある野菜を使います。
最後にかけるマヨネーズがポイント。個人的にはマヨネーズの酸味が飛ばないうちが好みですが。
油を減らしたい時は、しょうゆとマヨネーズに替えて、ポン酢しょうゆをからめることもあります。
かぶ葉炒め
材料 全部適量で
かぶ葉 (ざく切り)
油あげ (半分に切ってから1㎝幅)
にんじん (スライサーで千切り)
塩こしょう
①材料を炒め、塩こしょうだけでも良い。
この日はたまたま、高山ラーメンを作ったので、付いているスープを少量、かぶ葉炒めにからめてみたら、美~味し~い!
油あげに替えて厚揚げにすると、食べ応えが加わります。
かぶ葉で菜飯
材料 全部適量で
かぶ葉 (ざく切り)
塩
ご飯
①ざく切りのかぶ葉に塩を振り、10分位おく。
②水気が出たら絞り、みじん切りにする。
③温かいご飯に混ぜる。
かぶ葉の浅漬けを混ぜたような菜飯です。
しゃきしゃきの歯ごたえと新鮮な香りがします。
塩もみ後、炊飯器に加えて炊き込んでも良いです。
にんじん葉は王道の天ぷらに
材料 全部適量で
にんじん葉 (茎なし、ざく切り)
ピーマン (2つ割り)
しめじ (石づきを取ってほぐす)
玉ねぎ (8㎜くらいの輪切り)
衣 てんぷら粉
水 (粉と同量)
揚げ油
天つゆ
しょうが
①かんたん気軽にやりたいので、衣は粉と水だけをはしで混ぜる。
②深底フライパンに揚げ油を2㎝ほど入れて熱し、野菜に衣をつけて揚げる。
③天つゆとしょうがで食べる。
他にも応用可能
他にも、焼きそばや焼きうどん・お好み焼き・餃子に入れたり、白和えにしたり。
少量を茶碗蒸しにも。
にんじんの葉は、セロリの葉のように、使えます。
茎も他のハーブと併せてブーケガルニに。
今回使った他の材料も、通常廃棄する部分も使えますので、また次回ご紹介しましょう。
栄養たっぷり!大根葉を美味しく食べ尽くそう!! も読んで下さい
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