PR

産土の神様とはあなたに用意された特別なパワースポット

記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

伊勢神宮の敷地内にある子安神社は安産の神・子授けの神ですが、元は内宮の所在地である、宇治館町の産土うぶすなの神様だそうです。

産土神うぶすなのかみって?

ほら、赤ちゃんが生まれるとお宮参り(初参り)に行くでしょう?

その土地の守り神がその子の産土神なんです。

産土神はアマテラス信仰とはちょっと異なる、産土信仰によるものです。

生まれる前から死後までも護ってくださる、あなたにとって特別な神様なんですよ。

伊勢神宮内宮の子安神社
スポンサーリンク

ひとりひとりに神様がついている

お宮参りは赤ちゃんの誕生を報告し、すこやかな成長を願う行事です。

その後も、七五三や結婚の奉告に訪れます。

お祭りや初詣にも行った思い出があるのではありませんか?

その都度産土神に見守られている、開運アクションだったのですね。

生まれる前から死後までも守護して下さるとされており、よそへ引越しても一生を通じて護ってくださるそうです。

もれなく神様がついてくるんですよ。すごくないですか。

言葉に気をつけなさい

有難いことです。

パワースポットを求めてあちこち行くのも楽しいですが、産土神はいわばあなたのための、特別なパワースポットではないでしょうか。

氏神と産土神

ちょっと難しい話をしますね。

今まで近所の神社を、氏神さんと言っていませんでした?

厳密に言うと違うのです。

もしかしたら産土神かもしれないし、そうじゃないかもしれません。

どう違うのでしょうか。

氏神とは、本来は古代の氏姓制度で同族の「氏」に属する者が、祖先と称する神や一族の守護神を祀っていたもので、その神様のことをいいます。

有名な所では、春日大社は藤原氏の祖と言われる天児屋根命あめのこやねのみこと、石上神社は物部氏の祖と言われる布都御魂大神ふつのみたまのおおかみ、が祀られています。

産土神は生まれたところの大地や河川、生育する植物・作物、その他自然物の守護神です。

もちろん人間も含みます。

その土地を媒介として結びついているのが、その地に生まれた人=産子うぶこです。

産土神はその地に住む人間の生活全般に関わる、自然的な神様です。

その昔はほとんどの場合、生まれてからずっと、同じ場所に住んでいましたからね。

氏神・氏子が血縁を基にしているのに対して、産土神・産子は地縁を基にした考え方です。

中世以降は時勢により、氏神様の周辺に住みその祭礼に参加する人達全体を氏子と呼ぶようになり、しだいに氏神と産土神との区別がされなくなっていきました。

地主神・鎮守神

この他にも、地主神や鎮守神なる神様がいらっしゃってややこしいですが、2つ言えることがあります。

①神道ではどんな土地でも、土地ごとにそこの守護神である「地主神」がいるとされており、産土神と非常によく似ています。

例えば、人の住めないような日本アルプスの頂上にも地主神がいらっしゃるとなれば、産土神とは地主神の一部を言うのかもしれません。

②鎮守神は元々は寺院を守護する神という、中国の考え方が6世紀初め頃仏教伝来と共に伝わったもので、時代を経て地主神・産土神・氏神と区別がつかなくなったものです

産土信仰は自然崇拝からのもの

産土神はアマテラス神話とは異なる、産土信仰によるものです。

神社のご祭神を調べていると、神話の神様の名が書いてあることが多いですが、それをそのまま産土神と思い込むのはまだ早い。

元々日本の神道は山や川などを崇拝する自然崇拝から始まったもので、10世紀初め頃まではほとんどの神社のご祭神には名前がついておらず、鎮座する地の地名や神社名に「神」をつけただけの名前で呼ばれていたそうです。

たとえば私の住む市に加佐美神社という神社があり、地区の産土神社とされています。

ご祭神は加佐美大神で、元々は神社の後方にある、加佐美山が信仰の対象だったそうです。

また、少しだけ離れた手力雄神社は別の地区の産土神社です。

主祭神はもちろん手力雄神とされていますが。

ただ元々は山中の磐座祭祀いわくらさいし(岩をご神体とする)が始まりで、真幣明神みてぐらみょうじんの名で祀られていたとか。

手力雄神 山中に祀られていたのを、「今の地に奉還し産土神として崇敬された」と分けて書いてあります。

果たして同じ磐座祭祀であったのか、又は合祀されたのかは不明ですが、同じと見る方が自然でしょう。

神社の縁起について苦慮の跡がありますが、起源を正直に書いてある点は、好感が持てますよね。

Wikipediaによると、10世紀頃から火の神・水の神等の具体的な神徳や機能が付加されるようになり、鎌倉時代末期になるとその神徳にあわせて地名・社名から日本神話に出てくる神、あるいは「神」「命・尊」「姫・比売」などをつけた人格的な神に移行するようになったとのこと。

ただ、神話の神様もいらっしゃるようですよ。

というのは、飛鳥時代の豪族が天火明命あめのほあかりのみこと邇邇芸命ににぎのみことの兄弟)をご祭神として創建した産土神社とか、疫病が流行ったため素戔嗚尊すさのおのみことに祈願したら治まったので社殿を建てた、という産土神社もあるんです。

これらの神社はわざわざ神話の神様を指名して創建してるんですね。

「産土神=自然的な神様」とはちょっと違うじゃないか

あくまでも神社の縁起からのものです。

果たして古墳時代にアマテラス信仰があったかどうか、ということもありますし。

実際には近くの河川とか山の神が始まりであったのかもしれないし、まだ人口の少ない例えば平安時代あたりに本当に素戔嗚尊を祀ったのだけれど、ちょっと年代詐称しました、ということもあるのかも。

そろそろパワースポットの話はどうなったの、という声も聞こえてきそう。

それを含めて、次のページでは産土神社ってどんな風にあるのか、を書いてみました。

コメント