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【介護職がおすすめする便秘解消法①~⑧】+奥の手

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多くの人が悩む便秘。

できれば薬に頼らず、自力で排出したいと思う方も多いのではないでしょうか。

介護の現場では日常的に便の問題に向き合っていますが、筆者は高齢者ばかりでなく、一般の方々に応用できることも多いのではないかと思っているのです。

高齢者の場合、他の病気の治療薬を飲んでいる方も多いため、あまり薬を増やすのは望ましいものではありません。

まずは薬を使わずに排出する方法がいくつかあるのです。

高齢者施設では、ご自分でできない方も多いので介助が必要なのですが、そこのアナタ。

アナタには、ご自分でできる方法をいくつかご紹介しますので、試してみてください。

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便秘は単に排泄の問題というより、食事や運動、生活のしかたなど、広い範囲にわたり問題がある場合が多いです。

●食事の問題

水分不足・食事時間が不規則・摂取量が少ない(高齢・ダイエット)

●生活の仕方の問題

運動不足・寝たきり状態・閉じこもり状態・睡眠不足・規則正しい排便ができず、便意があっても我慢しがち

●環境の問題

トイレが寒い・プライバシーが守れない・落ち着いてできない

●精神的な問題

心配や不安がある・寂しい

●下剤の濫用

よく言われるように、食物繊維の摂取は排出を助けるための手段の一つです。

でも「食物繊維の摂取量が少ないから便秘になる」というのはちょっと違う気がします。

それよりも水分不足や運動不足、睡眠不足・精神的ストレスの要因の方が大きいように思いますね。

腸は第二の脳とか第二の〇〇といった言い方を聞いたことがあるでしょうか。

腸は単なる消化器官としてだけでなく、1億個以上の神経細胞があって、脳に次ぐ規模の神経ネットワークを形成しているそうです。

そして腸と脳も常に情報交換をしており、免疫機能や内分泌系・感情面でも互いに影響し合っているのだそうです。

また、約100兆個の腸内細菌は神経伝達物質を作っており、腸内環境が乱れると精神面に影響が出るなど、双方向に深く関わっているようですよ。

シニアはさらに便を排出するための筋力不足を補う必要もありますね。

便秘には腸の病気による「器質性便秘」と腸の動きや環境が要因の「機能性便秘」があります。

ここではそのうちの機能性便秘についてお話しましょう。

機能性便秘の種類

        原 因 等           症 状 等
弛緩性便秘加齢や運動不足による腸の緊張低下や筋力低下、食物繊維の不足大腸のぜん動運動が低下することで便が長時間排出できず、水分が吸収されて便が硬くなる
直腸性便秘便意を我慢する習慣等のために、便意を感じる神経が衰えている直腸に便があるにもかかわらず、排便反射が弱く、便意を催さない
痙攣性便秘
(ストレス性便秘)
ストレスが関係していることが多い大腸がけいれんを起こして狭くなるために、便が通過できないタイプで、腹痛や腹部不快を伴う
コロコロ便や、下痢と便秘を交互に繰り返すことがある

実際には2つ以上のタイプを併せ持つことが多いです。

例えば弛緩性便秘で何日か経過し便が固まってしまい、直腸に便があっても便意を催さなくなり直腸性となる、といった感じ。

さらに付け加えると、薬の副作用でも便秘が起こることがあるんです。(薬剤性便秘)

咳止め・降圧剤・利尿剤・抗生物質・痛み止め・貧血剤・抗コリン薬・抗がん剤・糖尿病薬・向精神薬等、意外に多いのですよ。

薬をもらう時についてくる「お薬情報」で副作用を確認してみてください。

副作用には個人差もあり、必ず起こるものでもありません。

ただ先にも書いたように、複数の薬を服用することの多い高齢者には副作用も出やすいです。

数日間服用するだけの薬なら服用を止めた後は解消されるので大丈夫ですが、持病などで常用している薬にもあるのが困ったところ。

でも病気の治療をするために副交感神経を抑えなければならず、その副作用で便秘、のようにやむを得ないこともあるのです。

まずは病気を治すための薬はきちんと飲むことが先決。

その上で食物繊維や水分を摂る、適度な運動をする等の基本的なことや、以下にあげる方法を行うのが良いと思います。

薬

日頃から食物繊維を摂ったりこまめに水分を摂ったり、ヨーグルトやオリゴ糖などで腸内環境を整えましょう。

十分な睡眠を取り、適度な運動をしましょう。どんな運動でも良いのです。

それでも便秘になってしまったら、

入浴後など、体が温まった時に出ることが多いです。

入浴以外では、蒸しタオルで腰背部を温める方法があります。

<用意するもの>

スポーツタオル2枚・バスタオル1枚・ラップ

・スポーツタオルを濡らして絞り、ラップをして1枚につき600Wレンジ1分~1分半ほど加熱。

 腕の内側に当ててみて気持ちが良ければOK。熱すぎる場合は広げて1~2度振り、冷ます。

・二つ折りにして2枚を重ね、腹ばいに寝て腰背部にのせる

・ラップをかけ、バスタオルで覆って上から押さえ、体に密着させる

・約20分温める(その間にもし冷めたら交換する)

家庭用のジェットバスではやや弱いかもしれませんね。

スーパー銭湯などの、強めのジェットバスでお腹を上下左右刺激すると効果があります。

ジェットバスがなければ、小学校で習った大腸の位置を思い出し、大きく”の”の字を書くようにマッサージしても。

実は腸の位置を意識するだけでも違うんですが、さする程度のマッサージでは効果は薄いので、自分で痛くない範囲で多少めりこむくらい強めがおすすめ。腸が動くのがわかりますよ。

ウォーキング時に下腹を意識したり、ストレッチをするなどでも違ってきます。

屋外で運動ができない時は、

・足を投げ出して座り、上体を前に倒す前屈運動をする(膝が浮いてもOK)

・仰向けに寝て両膝を立て、腰を上げたりおろしたりする

・仰向けに寝て両手で両膝を抱え、胸の方に引き寄せる

・同様に、片膝ずつ胸の方に引き寄せる

・寝たまま腰を左右に揺らす(金魚体操)

両膝抱え

なるべく朝食後などの決まった時間に、便意の有無にかかわらずトイレに座る

食物が胃に入ると「胃・結腸反射」が起こり、便を送り出して排泄しようと動き始めるのです。

腸のぜん動運動はリラックスしている時に一番活発になるのですが、朝は眠りから覚めたばかりでまだリラックス中。夜に向かうにつれ、ぜん動運動は弱くなっていきます。

胃は空っぽで、その日初めての食事は昼食・夕食に比べて刺激が強く、胃・結腸反射も強くなると言えます。

このタイミングを逃す手はないですね。

排泄できる状態にあれば、我慢する必要がないので、肛門括約筋も緩めやすいです。

すぐには出なくても、生活リズムとして取り入れることをおすすめ。

直腸にある程度便がたまると、その刺激が直腸から脊髄を経て大脳まで伝わり、便意を感じます。

便意がないと排便はできません。

便意は15分程度で感じなくなるので、我慢しないこと

せっかく便意が起こっても我慢してしまい、夜に向かうにつれぜん動運動が弱くなっていくとしたら…。

便秘になりやすくなるのがわかりますね。

直腸はまっすぐ肛門とつながっているのではなく、いったん体の後部に回り込んだ後、ほぼ90度の角度をつけて肛門につながっています。

この角度を「直腸肛門角」といいます。

寝たきりの人がベッドに寝たまま排便がしにくいのは、精神的な理由の他に、この角度に便がひっかかって出にくいためなのです。

特養などでは、これらのことを考え合わせ、寝たきりの方も起こしてトイレに座っていただくところがあります。

直立の時や寝ている時は直角ですが、前かがみになるとこの角度が約120度に広がるので、便が出やすくなるのです。

考える人

普段は意識することもなく、排便時には自然に開閉している肛門括約筋。

肛門を緩めていきめば出そうなものなんですが…。

「いきむ」のは腹圧をかけることで、これも有効なのですが、肛門を緩めっぱなしでいきむよりも

意識して肛門を緩めたり締めたりする刺激を与えると、より効果的です。

個人的には左右の足の付け根にこぶしを挟み、前かがみになって肛門を「半開き」にする感じでいきむと、一番効果的な気がしてます。

(例えがヘンですが、ホースで水を撒く時に口を抑え気味にするような感じ)

ストレスや緊張状態が続くと胃腸の働きが鈍るため、便秘や下痢になったりします。

生活全体を振り返って、ストレスの原因を除くことが望ましいですが、これもなかなか難しい問題ですよね。

睡眠不足もストレスのうちなので、まずはたっぷり眠ってみてください。

リラックスできる時間を持つ、散歩をするなどで気分転換を図り、精神的なケアをしましょう。

ストレス性便秘には特に有効です。

ちなみに、ストレス性便秘は腸がけいれんして弱っていることが多いので、消化しづらい食物繊維を摂ることは逆効果です。

まったく薬を使わずに排出できれば嬉しいですが、そうもいかない場合も多いものです。

便がどこで停滞しているのか等、便秘のタイプもいろいろで、それによって有効な薬が異なります。

ドラッグストアでよく見かけるのが刺激性便秘薬です。連続して使い続けるうちに量を増やさないと効かなくなることもあるので、注意が必要。

痙攣性便秘の方が腸を刺激する薬を服用してはかえって悪化しますし。

自己判断ではなく、お医者さんか薬剤師さんに相談することをおすすめします。

状態の変化によって種類や量を調整してもらえます。

以下は処方箋によってもらう薬の名前ですが、参考になれば。

種 類  主成分/(商品名)      効  能   メリット/デメリット
刺激性下剤

植物性
合成薬
・センノシド(センノサイド)
・センナ

 (アローゼン/センナ末)
・ダイオウ(ダイオウ末)

・フェノバリン
・ビスコルファート
 (ラキソベロン/シンラック)
腸を刺激して蠕動運動を起こし、水分の吸収を抑制して便通を促す・効き目を実感しやすい
・お腹が痛くなることがある
・効き目が現れるタイミングがわかりにくいことがある
・習慣化するリスクがある
刺激性下剤・ジオクチルジソジウム
スルホサクシネート・カサントラノール複合材
(ビーマス/ベンコール)
水分を浸透させて便を柔らかくする成分と腸管のぜん動を促す成分の合剤・効き目を実感しやすい
・お腹が痛くなることがある
・軟便や下痢になることがある
・習慣化するリスクがある
非刺激性下剤・酸化マグネシウム
(カマ/マグミット)
・水酸化マグネシウム
(ミルマグ/スイマグ)
腸に水分を集めることで便を柔らかくし、排出しやすくする・お腹が痛くなりにくい
・習慣化しにくい
・効き目が現れるまで時間がかかる(即効性はない)
・心臓や腎臓に持病がある人は服用に注意が必要
・併用注意薬が多い
座 薬・炭酸水素ナトリウム
(新レシカルボン
 /インカルボン)
結腸や直腸に作用し便を排出する・即効性がある
・副作用が少ない
・お腹が痛くなることがある
・習慣化するリスクがある
・使用後おならが出やすくなる
浣 腸・グリセリン直腸の粘膜に直接刺激を与え、ぜん動運動を促す
便を柔らかくし、滑りを良くして輩出しやすくする
・即効性がある
・赤ちゃんでも使えるものがある
・お腹が痛くなりやすい
・習慣化するリスクがある

これは筆者の経験した便秘症状と、行なった奥の手です。

ある日、心臓が気持ち悪いほどドキドキするので血圧を測ってみると、とんでもなく高血圧でした。

筆者は普段高血圧ではないのです。

かと思えば、しばらく後には低血圧。血圧が乱高下して、時々吐き気もする…。

なんの病気かと不安でしたが、そのうち正常に戻りました。おなかの張りや腹痛も全くなかったのです。

この日は土曜日で週明けに受診しようと思っていたのに、月曜日は何ともなかったので、火曜日に再び動悸が起こるまで見送ってしまいました。

思いを巡らせて、やっと便秘だと気がついたのです。

元介護職なので、知識として吐き気もひどい便秘のサインと知ってはいたのですが、現場では排便チェックが義務付けられていて事前に対処できたので、実際に便秘が原因の吐き気というものに遭遇することはありませんでした。

まさか自分がそうなるとは。

そこから便秘薬を飲みましたが、案の定まったく効果なし。

便意は起こってももう硬くなってしまった便が、塊になって出口を塞いでいるんです!

上の①~⑧も薬剤も効果がなくなってしまったら、もう直接取り出すしかありません。

放っておいたら腸閉塞か、穴が開くか…それはまずい!

にっちもさっちもいかない時の奥の手は「摘便てきべん」という方法です。

医療行為なので職場では看護師にお願いし、介護士はできないのですが、見よう見まねでフタをしている硬便だけでも自分で取り出せないか試みたのです。

もちろんプラスチックの薄い手袋をはめて。

結局コツもわからず、あきらめて翌日病院でお願いしました。

腸はデリケートな粘膜なので、慣れない者がやると傷つける可能性があるため、一般の人は無理にしない方が良いのです。

お腹中かき回されたような感覚で呻きましたが、看護師さんに硬便を取り除いてもらった後は自力で出せるようになり、帰宅後も何度か便意が起こって無事解決しました。

看護師さんも慣れていて、ご自分の時もセルフで処置をされることがあるとか。

日頃から食物繊維や水分を摂っていても、便秘になることはあります。

なるべくなら①~⑧の方法で成功できれば良いですね。

その後も時々便秘になる事がありますが、これほどまでにならないよう、気を付けています。

過去数日間を思い返し、「あ、運動不足かも」「睡眠不足だ」と見当がつくようになりました。

下は摘便に要した点数と費用です。

にっちもさっちもいかなくなったら、どうぞ試してみてください。

病院領収書

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